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2015年12月16日

「徒歩,自転車,公共交通利用促進のための社会実験」の現場に行ってきた!

「つくば市では,『つくば環境スタイル“SMILe ”』のプロジェクトの1つとして,歩行者や自転車が安全で快適に利用できるように道路対策を行うことで,自動車から徒歩・自転車等への転換,公共交通の利用を促進させ,温室効果ガス削減につながるかを検証いたします。」
…という社会実験が、つくば市によって先月から12/13までの約1か月間、春日2丁目、3丁目で行われました。

【社会実験の概要】
「徒歩,自転車,公共交通利用促進のための社会実験」の実施(つくば市ウェブサイト)
実験のポイントと対策内容
実験計画図

「徒歩,自転車,公共交通利用促進のための社会実験」の現場に行ってきた!

実験とは仮説を立てて検証し、確かめることだと思うのですが、どんな仮説を立てて何を確かめているのかを見てきました!

「徒歩,自転車,公共交通利用促進のための社会実験」の現場に行ってきた!

春日学園の正門の前には、こんな路面標示が追加されていました。
つくば駅までの距離とカロリー表示があります。

これでつくば駅まで歩いたり、自転車で行ったりする人が増える…のでしょうか?

「徒歩,自転車,公共交通利用促進のための社会実験」の現場に行ってきた!

こんな感じで親切に道案内が路面標示に追加されました。
でも、地元の人は道案内が無くても、駅までの行き方ぐらい知っていますよね?
この路面標示は誰をターゲットにした標示なのでしょうか…。

「徒歩,自転車,公共交通利用促進のための社会実験」の現場に行ってきた!

ペデをかっ飛ばしていく自転車も結構いるので、こういう標示は無いよりは有った方が良いですね。

「徒歩,自転車,公共交通利用促進のための社会実験」の現場に行ってきた!

春日学園前の横断歩道の手前には、歩行者用の停止線が追加されていました。
無いよりは有った方が良いと思いますが、春日学園の子どもたちはわざわざ停止線を追加しないと停まらないと思っているのでしょうか…。

「徒歩,自転車,公共交通利用促進のための社会実験」の現場に行ってきた!

通学路を示す路面標示もありました。
でも、春日学園の敷地に面した歩道にわざわざ描かなくても学校のすぐそばだと誰でもわかりそうですが…。

「徒歩,自転車,公共交通利用促進のための社会実験」の現場に行ってきた!

ワンダーグーの裏から春日の境界あたりを通って西大通りに抜ける道は、通学時間帯に抜け道に使うクルマがいるらしく、歩道が無い区間もあるのに結構なスピードで走る車が多いそうです。
(中には、春日学園に子どもを送迎する保護者の車もいるとか…。)

歩道やガードレールを造るお金は無かったのか、路側の白線に赤線が追加されて路側帯を強調していました。

「徒歩,自転車,公共交通利用促進のための社会実験」の現場に行ってきた!

横断歩道を挟んだ区間には、車の速度を落とすために連続段差舗装が施工されていました。
これも無いよりは有った方が良いのですが、ドライバーはすぐ慣れてしまって、効果は小さい対策です。

「実験のポイントと対策内容」の資料には、「二の宮小,要小で培った通学路安全対策ノウハウの活用」という記述がありましたが、はっきり言ってどこにノウハウが活用されたのか疑問です。
二の宮小学校区での実験結果(国土交通省国土技術政策総合研究所の報告)
要小学校区での実験結果(同上)

上の2つの報告を見るとわかりますが、速度抑制に主に効いていると考えられるのは、ハンプ(かまぼこ状に盛り上げた路面により速度を落とさないと衝撃がある)と狭窄(ポールで車道幅を狭める)です。

しかし、今回はどちらも採用されず、横断歩道と路側帯の存在を強調しただけです。
これのどこが「ノウハウの活用」なのでしょうか?
むしろ、わざわざ効果のある対策を外した印象です。

「徒歩,自転車,公共交通利用促進のための社会実験」の現場に行ってきた!

この写真の場所など周囲に民家もないので、ハンプを造っても振動などの迷惑がほとんどかからないと思われるのに、なぜ横断歩道の前にハンプを造らなかったのでしょうか?
スピードが出やすい区間には、狭窄やシケインを設ければかなり速度抑制効果があるはずなのに、先例の劣化コピーのような対策でお茶を濁すのでは全く意味がありません。

距離と消費カロリーを路面に標示したところで自転車利用の促進効果はほとんどないでしょうし、交通安全対策も中途半端で安全性の向上にはあまりつながらないでしょう。

ちょっと熱くなってしまいました。
この中途半端な社会実験の検証結果がどうなるのか、非常に興味深いです。





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Posted by Science_City at 07:51│Comments(10)道路
この記事へのコメント
まりんさん、こんにちは!

路面標示の方は、費用にも依りますが有った方が良いのは確かですね。
ただ、他の方へのコメントにも書きましたが、この実験の目的の交通手段の転換にはつながらなそうではあります。

私が特に中途半端だと思っているのは、交通安全対策の方です。
二の宮小や要小で効果があった対策をやらないのに、「ノウハウの活用」と書いているのがひどいなと思っています。

他市から転入の人も多いので、つくば市の財産であるペデの宣伝はどんどんやってほしいと思います。
Posted by Science_CityScience_City at 2015年12月21日 02:07
にゃーさん、こんにちは!

公共交通利用促進というのは、バスのことを指しているとは考えられないので、おっしゃる通りたぶんTXのことだと思います。
でも、例えばイーアスに行くのに車をやめて、つくば駅まで自転車で出てTXに1駅乗り研究学園駅から歩く…とは考えられないので、公共交通利用促進にはほとんどつながらないですよね。

結局、交通手段の転換というより、健康のために歩きましょう(または自転車に乗りましょう)ということになってしまっている気がします。
Posted by Science_CityScience_City at 2015年12月21日 02:02
ポンさん、こんにちは!

もうつくば市のサイトからは記事が消されてしまったので、内容が見られなくなってしまいましたが、目的は交通手段を車から徒歩や自転車に変えさせるということなので、ウォーキングやサイクリングを促す目的ではないようです。

そうすると、普段常に車を使う人は歩道の標示を見ないでしょうから、肝心なターゲットに訴えかけられないのが難点ですね。

また、歩行者・自転車への標示は有った方が良いと思うのですが、交通安全対策が完全に中途半端なところが非常に納得いかない点です。
Posted by Science_CityScience_City at 2015年12月21日 01:56
もうすぐつくば市民さん、こんにちは!

つくばに歩く文化が必要なのは確かですね。

いちおう、この実験はそれを狙っているのだと思いますが、歩いてもらうためには何が必要なのかというリサーチが足りない気がします。
(あるいは予算が足りないのかもしれませんが…)

春日2丁目や3丁目の住民さんたちが駅に近いにもかかわらずつくば駅まで車で行っている人が多いというデータがあって、自転車や徒歩に転換してもらおうという実験ならわかりますが、実験の紹介を見る限り、そういう確たるデータがあるわけでもなさそうです。

そもそもつくば市民は駅に向かう人よりもそれ以外が目的地の人が多いのと、歩道が夜に暗いために車で迎えに行く場合が多いというのが、歩いたり自転車に乗ったりする人が少ない原因だと思います。
Posted by Science_CityScience_City at 2015年12月21日 01:47
ねねさん、こんにちは!

補助金や交付金といった類のお金は、つくば市から要求しないともらえないので、一方的に予算が来ることはないです。
私の方からつくば市を批判しておいて擁護するのもなんですが、実験の予算が少なくてお金があまりかからない実験でお茶を濁したか、実施するには準備期間が足りずに中途半端な実験になったかのどちらかだと想像しています。

いずれにしても、もったいない話ではありますが…。
Posted by Science_CityScience_City at 2015年12月21日 01:39
私は、たまたま昨日ウォーキングを兼ねて研究学園からつくば駅方面まで歩いたのですが、春日学園の前でこの路面表示に気づき、その表示通りにつくば駅まで歩いてみました。私も県外から引っ越してきて数ヶ月ですが、つくば駅までの道は車通りが激しく、歩道が確保されていても子どもと歩くのはなぁと考えてしまうものでした。
しかし、この表示が教えてくれた通りは、保育園児のお散歩コースにもなっていて、すごく歩きやすかったです。筑波学院大近くは、自転車の学生が無理矢理歩道を走ってきたりと若干イラつきましたが(笑)
これを見たからよし!PJに参加しよう!とならなくても、つくば市のような転入出が多い市にはあったらいいなの路面表示ではあると思います。
Posted by まりん at 2015年12月17日 08:19
都内みたいに電車で他地域の人が乗り降りして歩いてショッピングなど…
とかあるなら案内表示は面白いですけどね。でも春日学園の前にあっても…一本道でもないのに…?
あ、あと公共交通利用促進って…?とりあえずバスの利便性だと思うのですが
(もしやつくば駅ということで、TXのことですか…?そこまで行くのには…)

もうすぐつくば市民さん
都内みたいに一駅歩くなんていうのが出来ないですからね~
駅周辺に住んでいるか、複数の目的地が集まっているか、でもないと
あまり徒歩が選択肢にならない感じです(または散歩・ウォーキングのため)
Posted by にゃー at 2015年12月17日 00:04
初めてコメントさせて頂きます。
私個人的には、面白い取組みだと感じました。
先々週末につくば駅までの距離・消費カロリー表示を見付け「歩いてみようかな」と実際歩いてしまいました。最近運動不足気味の私にとっては、あの表示が歩くきっかけとなったのは確かです。週末限定のため、まだ2回ですが…
仰る通り、実験ですから仮説だけでなく、費用対効果のみならず市民意識の変化もしっかり検証して頂きたいとは思います。
Posted by ポン at 2015年12月16日 20:57
私は都内からつくば市に間も無く引っ越す予定です。つくば駅や研究学園駅周辺を幾度も歩いた率直な感想ですが、立派な歩道や自転車道があるにもかかわらず利用者が少ないのでもったいないなあと感じました。だから今回の施策に賛成!というわけでは無いです。もうちょっと歩く文化があっても良いかなあと思いました。
Posted by もうすぐつくば市民 at 2015年12月16日 18:09
社会実験の正体が何なのかはよく分からないですけど、きっと国とかから一方的に予算が落ちてきて、とにかくそれを消費しなきゃーみたいなもんなんですかね。公的機関は民間と違ってお金の使い方が非常に杜撰だといつも思いますが、このような社会実験に限らず、常に「実際にこれは何のために?これをしてどんな改善があるのか?本当にこれは金を使って実施すべきものなのか?」を考えて欲しいですね。
Posted by ねねさん at 2015年12月16日 08:54
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