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2015年07月26日

【総合運動公園】維持管理費の想定は他の運動公園より少な過ぎ!

(仮称)つくば市総合運動公園の基本計画に対する賛否を問う住民投票まで、あと1週間となりました!

これまでの総合運動公園の記事 → こちら



「(仮称)つくば市総合運動公園」は、建設費・用地費 305億円の巨大事業ですが、つくば市の作成した基本計画を見ると間違っている点、おかしな点が散見されます。
今回は、維持管理費について取り上げてみます。

(仮称)つくば市総合運動公園での維持管理費の想定

(仮称)つくば市総合運動公園 基本計画」では、維持管理費が2億8900万円と算出されています。
内訳は、表27のとおりです。



※ 維持管理費の項目(筆者注:基本計画より引用)
 人件費:指定管理者が日常管理のための外部委託等の費用
       (筆者注:日本語がおかしい。「指定管理者が日常管理を行うための職員の費用」の誤り?)
 委託費:指定管理者への業務委託費用
       (筆者注:この定義では、他の項目もすべて含んだ費用になる。「指定管理者が外部に業務委託する費用」の誤り?)
 光熱費:冷暖房・ボイラ等の電気・ガス・軽油・石油などのエネルギー費用
 水道費:上水道・プール・散水・清掃等に掛かる費用
 補償費:建物等の物損,イベント等の安全保障等に掛かる費用
 その他:イベント実施等に掛かる費用,突発的対応が必要な費用

一方、想定されている職員とスタッフの人数は、通常時で92人とされています。
内訳は表11のとおりです。



上の表27の人件費の額と、この表11の職員・スタッフ数は、まったく整合がとれていません。

職員・スタッフはどのように定義されているのかわかりませんが、宿泊施設での人数を見ると「スタッフ」はあくまでも総合運動公園側の人間であることがわかります。(宿泊定員50名のところ、スタッフの人数は外数になっているため)
陸上競技場に30名も必要と想定されている一方、広大な園地の管理には職員・スタッフは不要と想定されています。
また、通常時もイベント開催時も人数が変わらないという滅茶苦茶な想定で、想定の根拠は不明です。

類似の公園との比較

次に、茨城県立の公園で指定管理者への委託が行われている類似の公園の維持管理費を見てみましょう。
比較対象は、以下の4つです。

1.笠松運動公園
 指定管理者-公益財団法人茨城県体育協会
2.東町運動公園
 指定管理者-特定非営利活動法人日本スポーツ振興協会 (←「つくばの未来を拓く会」の代表が理事長のNPO)
3.洞峰公園・赤塚公園
 指定管理者-洞峰都市整備グループ
4.堀原運動公園
 指定管理者-公益財団法人茨城県体育協会


※つくば市総合運動公園では、「フットボール場」+「スポーツコート」を球技場の面積とし、「多目的グラウンド」を野球場の面積に算入しています。

笠松運動公園よりは2割ほど敷地面積が小さいものの、他の県立公園を圧倒する広さです。
しかし、体育館は笠松運動公園の倍!
茨城県で最大と思われる「ひたちなか市総合体育館」を超え、つくば市よりはるかに大きい、「さいたま市記念総合体育館」や、「大田区総合体育館」をも超える、とんでもない大きさです。
陸上競技場も、笠松運動公園の方が大きく見えますが、この面積は主競技場と補助競技場、投てき場を合わせた面積ですので、主競技場とつくば市総合運動公園の陸上競技場を比べると、つくばの方が7割くらい大きいのです。

つまり、プールとテニスコート以外は、笠松運動公園を超える大きさの運動公園を造ると言っても過言ではありません!



施設の規模に対して、職員数を見るとつくばは、かなり多くの職員数を想定しているようです。
もっとも、通常時とイベント開催時の職員数が同じになっているので、全員が常勤ではないでしょうけれど、かなり多めの想定ですね。



年間の維持管理費を比較してみます。
つくば市総合運動公園の維持管理費においては、「光熱費」+「水道料」を「光熱水費」に、「委託費」+「補償費」+「その他」を「その他(事務費・修繕費等)」に算入しています。

これを見ると、つくばの人件費は笠松運動公園よりも多く想定していますが、職員数の割には額は小さめです。
非常勤職員を多く想定しているものと思われます。

笠松運動公園では、自主事業費を除けば年間約5億円の支出がありますが、つくばの場合、3億円弱と想定されています。
この差の大部分は、「その他」の項になります。
「その他」には、委託費や小規模な修繕費などが含まれているものと思われますが、笠松運動公園と比較するとつくばの「その他」は、わずか4割ほどと想定されていて、洞峰公園・赤塚公園よりも小さい額になっています。

大規模修繕の費用はともかく、新しい施設であっても運動公園である以上は一定の損傷が発生するでしょうから、軽微な修繕費は計上するべきでしょう。
他の公園では、面積当たりの「その他」費用が、平均で537円/平方メートルとなっていて、それほどばらつきがありません。
この平均の面積当たりの「その他」費用をつくば市総合運動公園に当てはめると、今の想定の倍額以上(約245百万円)を想定する必要があることがわかりました。

つまり、年間の維持管理費は289百万円ではなく、少なくとも413百万円程度を想定すべきだということなります!



ついでに、年間の利用者数についても比較してみました。
つくばでは、平日4200人/日、休日7800人/日と想定しているため、年間にすると約190万人という想定になります。(年間で10~15日休業すると想定した場合)

とてつもなく過大な推計になっていることがわかりますね。


※クリックすると拡大します。

最後に、今回試算した維持管理費を使った場合の、費用便益比(B/C)を算出してみました。
国土交通省 都市局 公園緑地・景観課の作成した「改訂第3版 大規模公園費用対効果分析手法マニュアル」により、費用の部分だけ今回試算した維持管理費に置き換えています。

維持管理費は50年間の累積で222億円に達することがわかります。

費用便益比を算出しなおすと、[便益]63,281(百万円) / [費用]49,327(百万円) = 1.28
となりました。
だいぶ下がってしまいましたね。

この記事では、通常の維持管理費の見積もりの甘さを指摘しましたが、これに大規模修繕が加わると50年間でさらに数十億円規模(場合によっては100億円規模)の負担が加わると考えられます。
しかも、維持管理費や修繕費は基本的につくば市が負担するしかありません。

既存の運動施設の修繕もままならないのに、つくば市は総合運動公園の修繕ができるのでしょうか?

市長が言う、「使えるだけ使っていく」では運動公園を持続的に使っていくことはできません。

新しく大規模施設を造る前に、既存施設の実態を把握し、市の実情に応じて長期的な視点をもって計画的に維持管理、修繕、活用するための「公共施設等資産マネジメント計画」を立てることが先決ではないでしょうか?
計画ができて初めて、どの程度の規模の総合運動公園なら今後維持管理できるのかという議論のスタート地点にようやく立てるのだと思います。




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この記事へのコメント
c43街区の住人さん、こんにちは!

けんさんへのコメントにも書きましたが、補助金は他の用途には使えないというのは、嘘ではありませんが、今年度の補助金を断念して来年度以降新たな計画で補助金をもらうことは可能です。

市のもっともに聞こえる言い分に騙されないようにご注意ください。
Posted by Science_CityScience_City at 2015年08月06日 23:29
けんさん、こんにちは!

確かに補助金を使わなかったからといって、つくば市でその分使うことはできませんが、来年度計画を造りなおして補助金をもらえれば問題はありません。

何も今の基本計画で100数十億円の補助金が確約されたわけではありませんから、今年度の1億2千万円が国庫に戻るだけです。

そもそも社会資本整備総合交付金は、計画さえ認められれば、いろいろな使い方ができるものですから、今の基本計画でなければダメというのは、つくば市の一方的な言い分なのです。
Posted by Science_CityScience_City at 2015年08月06日 23:27
つくば移民さん、こんにちは!

毎年3億円の維持管理費が問題ないなら、街灯とかお金をかけてほしいところがたくさんあるということなんですけどね。
Posted by Science_CityScience_City at 2015年08月06日 13:46
C43街区の住人さん、こんにちは!

総合運動公園計画は、造った後のことはあまり考えられていないのが、最悪でした。
維持管理費もそうですし、既存施設はどうするのかも未定です。
スポーツ医科学センターも、誰がどのように運営するのかも最後まで明らかになりませんでした。

300億円をかけても金額に見合う効果があればいいのですが、期待できそうにないので反対されたのだと思います。
Posted by Science_CityScience_City at 2015年08月06日 12:56
にゃーさん、こんにちは!

ちょっと返信が遅くなってしまい、すみません。

期日前投票の投票率は通常の選挙と比べてかなり高かったようですね。
それだけ絶対に投票用紙と決意していた人が多かったのでしょう。

市民政策研究会や推進する会は、最後まで見直しも賛成に○と言い続けていましたが、あまり効果はなかったようですね。

ひとまず良い結果だったと思います。
Posted by Science_CityScience_City at 2015年08月06日 11:28
さーちゃんさん、こんにちは!

市民政策研究会のチラシは、抽象的に訴えかけるだけで、具体的中身は何もなかったと思います。

懇談会の残りのQ&Aは期日前投票が始まってからアップされましたね。
市にとっては、とにかくアップしたという事実が大事だったんでしょう。

まあ、結果的に市民にはこういうやり方は受け入れられませんでしたが。
Posted by Science_CityScience_City at 2015年08月06日 11:17
けんさん

コメントありがとうございます。
おっしゃるとおりかと思います。
この論理はどうにかならないものかなと思っています。

あまりこの話をここですると、議論がずれてしまいそうなので、この辺でとめておこうかと思いますが。
Posted by c43街区の住人 at 2015年07月30日 07:26
C43街区の住人さん

国の補助金交付金は、つくば市が使わなくても他の自治体に使われてしまうんですよ。国は用意した補助金を余さずに使わないと財務省の査定で翌年度から予算が減らされてしまいますから。
国の補助金交付金は、税の再配分ですから獲得できるものは積極的に要求していくべきなんです。
でも、そんな体質だから国の借金がいつまでたっても減らないんでしょうけど。
Posted by けん at 2015年07月29日 21:01
すみません。訂正です。
私のコメント投稿の中に「直前の投稿にもあるように」と書いてしまいましたが、
正しくは、2015年07月27日 03:00のScience_City様の投稿のことでした。

iPhoneでコメント欄が5件ずつしか表示されず、5件目にあった2015年07月27日 03:00の投稿をみて、直前のコメントと勘違いしてしまいました。
Posted by c43街区の住人 at 2015年07月29日 19:18
メンテの出来ていない既存施設、雑草放置、凸凹の歩道、市役所回りも雑草、 恐ろしく貧素なバス網。 金の使い所が、ちがう。 つくば市民の民度が、問われる。
Posted by つくば移民 at 2015年07月29日 18:59
私は、投票では反対に投じようかと考えている者です。

運動公園は私は、完全には反対ではないのですが、現状疑問があります。

直前のコメントにもあるように市のレベルで考えず、県のレベルで県南県西部の広域圏を考えるとすれば、位置もアクセスもそれほどおかしいとは思わないのですが、ライフサイクルコストの面と市での負担は腑に落ちないものを感じています。

なお、負担についていえば、社総交だろうと、なんだろうと公金を使う以上、税金を原資にするし、直接的には市の歳費等に組まれないものがあるとしても、国の歳費でみていけば将来の世代の負担は積み上がるものではないかと。国に積めれば、ということを各自治体が繰り返すうちに、小さなものが積み上がって借金大国になっているわけですから。(それで、土地等の売却を急いだり。。。良好なストックが形成されない。。。)

社会資本の整備を否定ばかりはしたくないですし、時に大きなインフラ投資は必要となればやるべきかと思いますが、誰が負担し、誰が便益を受けるのか、適正に考えていかねばならないと思います。

この総合運動公園については、そのあたりが、腑に落ちていません。
Posted by c43街区の住人 at 2015年07月29日 18:45
期日前行ってきましたよ。月曜にしては他にもそこそこ来ていたような
そういえば普段の選挙では、正面の階段の所に「期日前投票はこちら」的な
ボードがあるのに、とりあえず今日は無かったですね
いや、別に他意はないですけど~

今日入っていたつくば市民政策研究会のチラシは…
「見直し希望の方も、賛成の欄へ○を」とか書いてありましたね
うーん今更そうきますかね
Posted by にゃー at 2015年07月28日 01:29
告示が近かったからか、次から次へと色々な会派・議員の会報がポスティングされていました。
最近だけでも市民ネットワーク、塩田議長、そして、新たにつくば市民政策研究会の会報が入ってきました。
政策研究会の会報には、ただいい言葉を並べているだけでしたね。要点は全くついていません。

懇談会のQ&Aですが、一応、ここまで公表されています。
http://www.city.tsukuba.ibaraki.jp/14214/14655/018431.html
Posted by さーちゃん at 2015年07月27日 18:18
にゃーさん、こんにちは!

もう期日前投票に行かれるのですね。

本当に投票率が心配です。
谷田部・桜・茎崎の投票率が低いと、賛成票が多くなる可能性がありますね。

ツイッターの反応を見ていると、国立競技場と絡めた反応は結構あるような気がしています。
Posted by Science_CityScience_City at 2015年07月27日 03:03
kokoさん、こんにちは!

便益をつくば市内に区切って費用便益比を算出するのは適切ではないと考えます。
なぜなら、費用も補助金を活用する以上、つくば市が全て払うわけではないからです。

費用-便益の関係と、収入-支出の関係を混同すると、変な議論になってしまいます。
収入-支出の関係でいえば、利用者から適切な料金を徴収することで、市外における便益をつくば市の収入に結び付けることができますから、このことを理由に県で事業を行うべきとはいえないと思います。

ただし、誤解の無いように書きますと、公園のターゲットとする利用者がつくば市外も含めて広く及ぶことは、県立で実施すべき理由の1つだと私も考えています。
Posted by Science_CityScience_City at 2015年07月27日 03:00
らんきんさん、こんにちは!

仙台はパンダですか…。
何か目玉を造りたいという気持ちだけが強すぎて、具体的なアイデアがついてこなかったのかもしれませんね。

計画がストップしているのは不幸中の幸いでした。

総合運動公園の基本計画についての疑問点は、このブログやツイッターでは伝わった手ごたえがありますが、ネットを見ないが投票には行く世代の投票数が多いので、いかに現役世代の投票数が伸びるかが課題ですね。

まさに、つくばの未来がかかった住民投票だと思います。
Posted by Science_CityScience_City at 2015年07月27日 02:46
明日…というか今日、期日前投票に行く予定です

うーん、本当にどうなるんでしょうね
頼むから投票率3、40%台なんてことにはならないで欲しいものです
(50%なら良いってわけじゃないですけど…)
新国立の見直しが多少なりとも関心に繋がったりしますかね?
Posted by にゃー at 2015年07月27日 01:30
とある掲示板より、費用便益比について
便益は半径20㎞圏内すべての自治体が受けるものを含んでおり、つくば市が負担する費用とつくば市民が受ける便益で計算すると0.79となり1.0を下回る。つまり県がやるべき事業だと書かれていました。
この試算にもちろん維持管理費諸々の問題は含んでいません。
普通に考えればボツなのに、詭弁を使って推進するところに、憤りを感じます。
Posted by koko at 2015年07月26日 21:56
こんにちは。

運動公園に関する内容には、いつも感心させられます。
いかに運動公園の建設が無駄か、ここまで説得力がある内容は素晴らしいですね。
運動公園に関して、建設の必要性に当初から「???」だったのですが、
市長が強引に進めている(と思われる)事業に対しいよいよ来週審判が下されますね。

行政の首長が民意と無関係に進める事業として、
私の出身地である仙台市では、震災後に子供を元気にしようというということで、
なぜか市長がパンダを呼ぼうという運動を始めてしまいました。
当然、ほとんどの仙台市民は「?????」となり、
パンダ舎の建設、エサ代、そして中国に高額なパンダレンタル料を払う必要があるのかと、
反対運動があったと聞きました。
この事業はその後尖閣問題等で日中間の関係悪化に伴い事業が止まっているようですが、
仙台市長は諦めていないようです。

来週はつくばで民意を示すことができますね。
私も投票に行きます。
Posted by らんきん at 2015年07月26日 19:32
コメントは承認制にさせていただきます。 コメント中にURLを記載する場合にはリンク先と内容を明示してください。また、何度も同じ内容のコメントをするのはお止めください。
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