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2015年05月14日

夢のごみ収集の夢の跡!

中央公園の片隅に、何やら洗濯機のようなものが置かれています。

夢のごみ収集の夢の跡!

もちろん、不法投棄された洗濯機ではありません。

夢のごみ収集の夢の跡!

近寄ってみるとわかりますが、これは管路輸送施設のごみの投入口です。
以前は、ここからごみを投入すると吸引されて南1駐車場の西側にある管路輸送センターまで、空気の力で運ばれていました。

管路収集は、センター地区の72haで実施されていたそうです。
吾妻・竹園あたりでしょうね。
あの辺りの公務員宿舎などにはこのような投入口が残っているのでしょう。

夢のごみ収集の夢の跡!

この管路輸送施設は、2009年3月末で廃止されました。
近年はびん・缶・ペットボトルなどの分別収集が当たり前になってきていますが、管路輸送施設は可燃ごみと不燃ごみの2種類にしか対応していないため、分別ごみは別に収集する必要があって、管路があるにもかかわらず収集車も回る必要がありました。
そういえば、以前は市から配布されるごみカレンダーに「管路地区」(←うろ覚え)というような分類があったように記憶しています。
輸送管や管路輸送センターの施設・機械も更新の時期を迎え、コストの高いシステムを維持できなくなったことが廃止になった大きな理由のようです。

同様のシステムを導入していた多摩ニュータウンなどでも廃止が相次いでいるそうです。
やはり、ランニングコストが高いうえに、計画時と比べてリサイクルなどが進みごみの量が減っているため、普通に収集車で集めた方が圧倒的に安いことが大きいようです。

夢のごみ収集の夢の跡!

こちらは可燃物用投入口です。
カギがないと投入口が開けられなかったようですね。
住民1世帯ごとに鍵を持っていたのでしょうか?

今はランプもついていないので、鍵があっても開かないでしょうけれど。

夢のごみ収集の夢の跡!

こちらは難不燃ごみ用の投入口です。

24時間ゴミ捨てが可能で、未来のごみ収集システムのようにもてはやされた管路輸送施設も、高コストで維持できなくなってしまいました。
やはり維持管理のことまで計画段階で想定しないと、こういった施設は持続可能にならないのでしょうね。

吾妻の1等地にある管路輸送センターも取り壊されず、そのままになっているようです。
隣のエネルギーセンターは稼働中なので、まとめて売却という訳にもいかないので、当分このままでしょうか。
中心部の土地を遊ばせておくのも、もったいない気がします。

あと、1度この投入口からごみを捨ててみたかったですね。

(参考)
国立環境研究所 循環型社会・廃棄物研究センター オンラインマガジン「環環」2009年8月24日号
寺園 淳:「ごみの管路輸送システムとつくば市での廃止事例





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Posted by Science_City at 08:23│Comments(4)まちづくり
この記事へのコメント
TDNさん、こんにちは!

臨海副都心のシステムは、この種のシステムで最も新しい部類に入るようです。
もっとも、その後は続いていないようですが…。
まさか能力を持て余しているので、どんどんゴミを捨ててくださいと宣伝するわけにもいきませんからね。

気送管システムは、病院で時々見かけますね。
カルテや伝票だけなら電子化してデータのやり取りだけで済みますが、検体などは現物を運ばなければいけないので、必要なのでしょうね。

子どもの時に病院でカルテが透明なパイプで運ばれていくのを見た時には、すごい技術だと思いました。
Posted by Science_CityScience_City at 2015年05月18日 08:22
yuzuさん、こんにちは!

未来的なシステムも、未来があるものと、そうでないものがあるようですね。
導入当初は、初期コストの問題は普及してくれば解決すると考えられていたのでしょうが、導入時だけでなく維持管理が大変だとわかった時点で命運が尽きたのでしょうね。
あと、ここまで分別・リサイクルが進むことが予想できなかったでしょうし。

未来を予測することは難しいという一例かもしれません。
Posted by Science_CityScience_City at 2015年05月18日 08:17
こんにちは。

たしか、お台場のマンションもこのシステムでしたね。もっとも、処理能力に対して、住民数が少なすぎで設備を持て余しているようですが。

空気管で物を飛ばすと言えば、まだ気送管システムは現役ですね(http://www.ssecorp.jp/products/kisou.html)。郵便物やラ○ホの精算とか、大半が施設内という限られた狭い範囲のため、広範囲に管を敷かなければならない管路収集と違い、まだまだ有用なんでしょう。
Posted by TDN at 2015年05月17日 13:35
こんばんは

私も一度ゴミを投入したかったです!!(笑)

ゴミ収集カレンダーでは、たしか
「管路地区」だったようにわたしも思います。

「管路地区」というのを初めて見たときは
いったい何だろうと思いました。
それがパイプラインのようなゴミ収集システムだと聞いたとき
はじめは信じられませんでした(未来的なシステム過ぎるような気がして)。

このあたりでいうとドライブスルー公衆電話もそうですが、
コストに合わないものは段々消えていってしまうのですね。
Posted by yuzu at 2015年05月14日 22:06
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